権田メサ

シャークネード ラスト・チェーンソー 4DXの権田メサのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

まさに「愛」と「感謝」に包まれた映画。

愛すべきB級サメ映画の金字塔であるシャークネードの最終作。
まず「最終作」という事実に目頭が熱くなります。
永遠に「なんだこれ(笑)」「馬鹿だなー(爆笑)」「これはひどい(誉め言葉)」とB級映画好きの中でゲラゲラと笑いながら続いていく作品だと思っていましたが、ついにラスト。
それもまさかの4DX劇場上映。

ずっと視聴できる日を楽しみに待っていながらも、やはり寂しい思いがありました。
タイムトラベル、恐竜、中世、魔法、独立戦争、西部、自身が生まれる前の両親、未来・・・サメとトルネードの合体映画からどうここまで飛んでこれたのかわかりませんが、愛着からツッコミができません。考えず、受け入れるのみ。
批評の仕方を忘れます。

過去の登場人物も勢ぞろいで過去の英雄と協力、対峙する展開には感情が高ぶりました。
Fate/Grand Orderかな?
そんな英雄や奇人、達人たちが後半にシャークネードで飛びながらサメと戦うシーンには思わず劇場で爆笑してしまいました。
劇場が貸し切り状態で良かったです。
同時に「これで泣いた」って言ったら狂言者扱いされてしまうのではないか?と焦りましたが、シャークネードとの戦いに打ち勝ち正しい世界を勝ち取ったフィン・シェパード(アイアイン・ジーリング)からの今までシャークネードを応援してきたファンに向けたメッセージも籠ったセリフに思わず涙が出ました。

もしかしたら、今我々が生きるサメ映画を笑って観ていられる世界もフィン・シェパードがシャークネードと戦い、勝ち取った世界に生きているからなのかもしれません。
叔父の仇とサメを憎んでいたノヴァが、勝ち取った世界ではサメ好きのように、今サメ好きの自分も別の世界ではノヴァのようにサメを憎んでいたかもしれません。
サメ愛護を唱える人が別世界ではサメにショットガンをぶちかましてたかもしれません。
サメも同じく、我々が観ていた世界はシャークネードとして人を襲っていたモンスターサメ。
フィン・シェパードが勝ち取った世界ではトルネードに巻き込まれて窓に頭をぶつける可哀そうなサメ。
サメ映画の楽しみ方、「現実」と「映画」の区別を「別世界のもの」として置いてきたのはとても面白いと思います。
ドミノって怖いな。
みんなもサメ映画を観る際は映画と現実の区別をつけて楽しく観よう。

本当に愛すべき映画です。

平成最後の劇場公開サメ映画。
4DXとの相性は最高なのでぜひ劇場公開中に観てほしい作品です。
特に矢を飛ばす時とか、サメに背中から襲われるシーン最高。

ありがとうシャークネード。
ありがとうフィン・シェパード。
ありがとうアンソニー・C・フェランテ監督。
ありがとうアサイラム。

―今後はVRで僕らの中で永遠のストーリーを―
センタ・パラタス!
権田メサ

権田メサ