MasahideYoshida

記憶にございません!のMasahideYoshidaのレビュー・感想・評価

記憶にございません!(2019年製作の映画)
3.4
2019年公開
監督 : 三谷幸喜
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史上最悪の支持率の総理大臣が、記憶喪失になってしまうことから起こるドタバタのお話。

長く生きた人が変わるには劇的なきっかけと口実が必要だという物語。人には期待値というものが周りから向けられていて、それは良いものも、悪いものもある。特に悪い期待値なんか、無視しないと思うツボだと気づけばいいのに、その期待値は、それまでこれに応えてきたからゆえの値であって。それが悪い期待値だとしても人って案外、それに応えずにがっかりされることが嫌なのかもね。そんな期待値がリセットされたおじさんの顛末が面白い。

三谷さんは、1つの設定で全てのやりとりがおかしな方向にいく、そんな秘孔のツボをつく本を書く人ですやっぱり。あと何より当て書きゆえの、役者さんたちの楽しそうな演技ね。