このレビューはネタバレを含みます
中学生や高校生の頃に恋した相手の存在はものすごく強烈で、それが初恋ならなおさら。
自分が贈ったラブレターを読んでくれた初恋の相手に、小説家になれるよなんて言われたら書けなくても描けなくても小説家で居続けたくなる。そのくらい、好きな人から言われた言葉にはパワーがあることを思い出した。
『妹』は松たか子演じる現在も森七菜演じる過去もずるいところがあって幼稚。その娘も人と話すときにも母親のことをママと言ったりカメラを向けられるとピースをしたりと幼稚で、その対比である広瀬すず演じる『姉』の娘が地に足のついた大人に見えた。
鑑賞中、もう会うこともないであろう高校時代の恋人を何度も思い出した。
彼から手紙をもらったことはない。メールが保存されている携帯電話は壊れて電源が入らない。彼からどんな言葉をもらったか、時が経つごとに薄れてしまう。未咲のように、たくさんの言葉を手紙でもらった人は、大切に持ち続けてほしい。