『ハートカクテル』という漫画で知ったんですけど、かつて、プラトンは【人間球体説】を唱えました。それって何よ?、と申しますと、
人間はそれぞれ、元々ひとつの"球"だったんです。しかも、それぞれ、形も大きさも、模様だって違います。全く同じ"球"は、世界に二つと存在しません。
そして、それぞれの"球"は、普段は二つに別れて、"半球"として生活しています。
片方は男として。もう片方は女として。
世界中に散らばる半球の中から、自分にピッタリと合う"半球"を探し求める行動が、
「恋愛」
です。
だから、自分にとって、真の"恋愛"は世界にひとつしか存在しないのです。
この映画では、自分の"半球"を探し当てたにも関わらず、訳あって"球"に成りきれなかった男女の物語です。
人間なら誰もが経験ある「恋愛での後悔」が、面白おかしく、また、切なく苦しく悲しく、描かれていました。
そして、最後には、清々しく優しい心待ちになれました。とっても温かい。
それとこれ、ラブストーリーはラブストーリーでも、男性諸君に強くお勧めしたい。
初恋の胸を締め付けられる想いも、大人になってからの切ない恋心も、なにより、
失恋を引きずる男心
に、強く共感しました。
寅さんに続いて、素晴らしい邦画との出会いです。この映画のことは死ぬまで忘れません。
岩井俊二監督に感謝。
ありがとうございます!本当に素晴らしい映画でした!