MayuShimada

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語のMayuShimadaのレビュー・感想・評価

3.8
小学生のころ学級文庫にあって読んだような気がするが、内容はすっかり忘れてしまった若草物語を映画で見る。

たぶん原作そのままじゃないよね?
現代にも通ずる部分をあえてピックアップして強調して描いたのかな?という印象。
どうなんだろ。原作読み直したい。

全員良かったが、なぜか私の中で次女と長女が逆のような気がしてしまって、時々勝手に混乱してました 笑
メグとジョーに共感。今の私はジョーに一番近い感じだが、昔の私はメグに近い。メグから良い子でいなきゃ!っていう義務感が伝わってきて見ていて少し心が苦しくなってしまった。

ジョーとテディを見ていて、小学生の頃に仲がわりと良かった男の子の友達とのことを思い出した。
その子とはよく面白かった本の話をしていて、相手の知らない本を紹介できたときちょっとドヤる、みたいな関係(どんなや 笑)だったたんですが、中学に上がったら友達以外にも恋愛という概念が登場しはじめて、私が話しかけてもあまりのってきてくれなくなってしまった。それがすごく残念で寂しかったんですよねぇ。
私の理解では、他のみんなが「好きなのか」とか「付き合ってるのか」とかいちいち騒ぐようになってきたから話さなくなったと思ってるんですが、普通に嫌われてたら笑えないですね。
まぁとにかく、ジョーとテディがじゃれあってるの見て、男女の垣根が無い友情が続いてたら良かったのになって懐かしくなりました。

そうなんだよ、恋愛で進めるか友情で進めるかってもう本当にめんどくさ、じゃなくて、複雑で難しい問題なんだよ。

近頃、女性が自分の力で自分の人生を切り開いていくストーリーがたくさん作られて、そんな流れに肯定的な人も否定的な人もいるわけだが、私はどちらかというと肯定派。
歴史をたどってみると女性の自由度は昔よりも格段に上がっていて、比べたら現在の状態でも充分なのでは?って思うときもあるんだが、やっぱり長い年月かけて刷り込まれた「女性はこうあるべき」みたいなものがいまだに消えないでいるのも事実。
男性に人気がなくちゃいけないとか、見た目はこうじゃなくちゃいけないとか、結婚・出産しないと一人前じゃないとか、そうしなきゃいけない根拠もなく課せられた義務から逃れたい人は大勢いるはず。

ジョーのように他の人と少し違っていても自分の歩みたい道を自信を持って歩いて行って良いんだと背中を押してくれる映画が、今の時代多くの人が必要としているものなのかなと思う。

この話の良いところって、ジョーみたいな子もいるけど、メグみたいに良き妻になる子も、エイミーみたいに夢を追いつつも好きな人と幸せになる子も登場して、みんな祝福されているところだよね。
ジョーにも恋の悩みがあるから、「我が道を往く女は恋愛などに現をぬかさないのだ!」みたいな極端な話じゃないのが良いですね。

この映画が、女性が強く自分らしく生きる話ってだけではなく、いろんな人生があってそれぞれが幸せであることが理想だっていう話としても解釈されると良いなと思う。

自分らしい人生って、どれがそうなのか見つけるのがすごく大変なのが実はネックよね。
迷走期間が必要なのよ。
困ったもんだわ。
MayuShimada

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