KOSIRO

恐怖の報酬 オリジナル完全版のKOSIROのレビュー・感想・評価

4.7
ちゃんと観ていなかったので
改めて観ましたよ。
序盤からなんの説明もなく
国は変わるは
人は変わるは
起こっている事は
強烈だわで
あれ、違う作品か?って
思ったりしましたよ。
なかなかジャングル行かないし
トラック出てこないし。
ただ、面白くないかというと
そんなことはなく、
随分面白い。
しかも、CGなしの体当たりで
ガチンコ爆発炎上カークラッシュ。
前半は4人が何故あの場所に来て
戻る事ができないのかを
丹念に描いていたのが分かりました。
但し、最初に出たちょび髭暗殺者の
目的やモチベーションが
分かりませんでした。
並行して、油田の現状や
爆発までを確り描いているので
作品の印象として
フォーサイス作品に違いと
思ったりしましたよ。
そして物語はいよいよ
ニトロを運ぶ事になっていく訳ですが、
ここで私一番好きなシーンが
やってきます。
そう、トラックのメンテナンスシーン!
みんな、そういう仕事を
していたかのようにテキパキと
組み上げしていきます。
そして完成して、暗闇に
トラックの灯りが点いていく。
素晴らしい!
トラックくらい用意しろよ!
とか思ったりしたけど
みんな文句ひとつ言わず
作業していて好感持ちましたよ。
さぁ出発です。
絵面は地味です。
現代のCG全盛アクション映画と
比べれば、そりぁ地味です。
だけど、実在感は半端ない。
マーベリックに通じる感覚です。
今だったらもっと高い場所で
もっと細い道だろうし
吊り橋はもっと高ーいところで
色々なアングルから映すだろうし
倒木だけじゃなく、地雷なんかで
邪魔しただろうし
ゲリラも4人じゃないだろうし
色々派手だったでしょう。
だけどリアリティは
桁違いに感じますよね。
演者さん達も、みるみるヤツれていき
ドキュメンタリー?とか思いました。
途中、あれ?けっこう揺れてるけど
ニトロ大丈夫?とかどうでも良いのです。
漸く任務完了したものの
不穏な感じはずっと変わりません。
案の定、ラストで引きの映で
(羊たちの沈黙のような)
最悪は続く予感でタイトルが
バーンと。
いやあ、必見です。
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