toyu18l98

悪の偶像のtoyu18l98のレビュー・感想・評価

悪の偶像(2017年製作の映画)
3.5
支持率高い政治家メガネのミョンヒと自営業の金髪おじさんジュンシク、メガネの息子が金髪の息子(知的障害者)をひき逃げ、メガネが死体遺棄をした(手伝った?)ことから始まる二人の間のあれやこれ。
息子を亡くしたジュンシクは事件の真相を追求するため、息子と同行していた嫁リョナの行方を探す。
加害側のミョンヒもまた事故を目撃した可能性のあるリョナを探し始める。
二人の父親が、映画が進む内にトランスフォームしていく。

ミョンヒはどちらかというと分かりやすく悪い方向へためらいがなくなっていく様子をカメラアングルや表情、足さばきなどで印象付けられてるのに対し、ジュンシクの方が分かりにくい気がした。
たぶん、最初は息子の死の真相追求のために動いていたのだけれど、リョナの妊娠が分かってからは優先順位は腹の子に重きを置かれていく。なので前半の行動を後半で裏切っていくため、矛盾していく。

絶望したシーンに被るように、好調なミョンヒのニュース映像。
銅像の爆破は、ミョンヒを崇める道具となった自分を破壊し、自身が悪となることで、ミョンヒをも貶めたかったからなのか。

意外だったのは、あれだけ生きることにアグレッシブ(悪い意味でも)だったリョナのラスト。
彼女は恥辱には必ず復讐する子だけれど、だからこそ厚意に対する『約束は守る』だったのだろうか。
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