悪の偶像の作品情報・感想・評価

悪の偶像2017年製作の映画)

우상/Idol

上映日:2020年06月26日

製作国:

上映時間:144分

3.6

あらすじ

「悪の偶像」に投稿された感想・評価

えぐ

えぐの感想・評価

4.5
殺人者の記憶法、みたいな感じで一回観ただけじゃ情報量も多くて咀嚼できない部分がちらほらあった。(お腹の子どもは誰の子?箱の男は何者??とか)
↑は考察を読んで納得できたけど、凄いものを見てしまった!感がすごい。ぽやぽやする。
息子を殺されても権力のある者に巻かれてしか生きれない被害者のお父さん、その権力の維持に必死になって偽装工作までする加害者のお父さん。
きっとどの選択をしても悪い方向にしかいかなかったと思うし、悪い方向に向かってるって思えなくなってるところが怖い。
日本版タイトルでなく、最後に出てくる原題のIDOLの方がわかりやすい気がする。
いやー、疲れた。
良い意味で。
どこか「哭声/コクソン 」っぽい感じ。
なのでとてもエネルギーのある作品だし、サスペンスとしても面白いけどとても疲れる。
なので観る時は、体力がある時に。
予想していた展開とはどっか違うところをいってるのが面白かったし、濃厚で韓国ノワールっぽい観終わった後のぐったりしてしまう感じも凄かった。
最初の主題と終わった後の結局の主題が全然違うのが観ていて展開が斜め上に行っていてよかったです。
俳優さんたちもソル・ギョングとハン・ソッキュの演技が素晴らしくてそのやり合いも凄いけどその間にいるチョン・ウヒがもう最強。
怪演そのもの。
個人的MVPはチョン・ウヒですね。
「あるひき逃げ事件が運命を狂わす」
予告で完全に思い込んだストーリーを根底から覆す内容と、韓国映画特有のぐったり感に浸れた感じ。

ソル・ギョングの出てる映画は面白いと思い込んでる私なので、今回も心がぐちゃぐちゃにされて終わったのでお腹いっぱいです。
これは観ないとわからない!

一見良い政治家に見えるミョンヒ議員
一見家族思いで、アツい、かわいそうな父親に見えるジュンシク
そして大変な目に合うリョナちゃん。
けど、答えはすでに私達にちゃんと提示されていた…。
なのに!
ミョンヒ議員を襲う悪の心もわかるし、取り巻く人達が典型的に悪すぎるから、そっちの「悪」に気を取られそうになっちゃう。
うまーい!脚本すごすぎ!

観賞後なんだこれ?って思っちゃった人、かわいそう。
この衝撃を楽しめなかったなんてもったいない!
だからってネタバレとかしたら益々面白くなくなっちゃう映画だと思います。
社会の色々な問題がてんこ盛りのおかげで複雑になり、切なくも恐ろしい映画でした。
けどさ、もしかしたらこの映画
誰も悪くないのかも?
いや、違うな…
誰もが悪くて、起こった事は仕方がない出来事なのかも?


あと、今回こそ日本語タイトルが変!
「アイドル」だったら、こんなに悩まずもっと早くこのストーリーを理解できたかも。



そんな、尊敬するソル・ギョングが
予告映画でお涙ちょーだい映画に出てると知り、ショック。。
どうかこの想像を超える素晴らしい映画であって欲しいと願うばかりです。
Tommy

Tommyの感想・評価

3.6
轢き逃げ,死体遺棄,隠蔽から始まる闇が闇を呼び底なし闇が深まっていく闇の無限連鎖。血で血を洗い広がり続ける展開,各階級の人間が抱える悔悟を積上げ爆発する地獄絵図を豪快に魅せつける。幅広い社会派テーマを怒涛のサスペンスで突き動かし観客の予想,韓国ノワールの枠を突き破る力作
こちらも会社帰りに鑑賞。これは金曜の疲れきった時ではなく、休みの日にじっくり観るべき作品でした、、
ある事故の裏に潜む闇がまぁ次から次へと展開していき、1+1が2にはならないことが多くてなんとももどかしさを覚える作品。
こういう作品はシンプルに捉えるのがいいのかと思い、父と子の話しなのかとも考えたけれど、それだけではない何かがあって未だに咀嚼出来ていません。
ソル・ギョングもよかったしチョン・ウヒの凄まじさよ
讃美歌と首ぐるりが特に好きでした。
時間が許せばもう一度観たいなぁ
ぽい

ぽいの感想・評価

3.5
情報量多くて、登場人物の感情が分からなくなってきます。なんでコイツ死んだ?とかを把握していくだけで疲れてきます。女優の演技がスゴいのでオススメ!
ルルド

ルルドの感想・評価

4.0
正直8割ぐらいしか理解してないが、充分に面白い。もう一度観たいAmazonプライムで。

このレビューはネタバレを含みます

かなり展開盛りだくさん

支持率も高く、善良な政治家に見える男の息子がひき逃げ事件を起こしてしまう

男は息子に自首させて、罪を償うように動いていく
息子は人を殺してしまったのに被害者の前で笑ってしまうなど最低な人間に描かれている
妻も隠蔽に手を貸す人物として描かれている

明らかに悪い彼らの前で、政治家は奮闘しているように見える

でも、見えているだけで
その実、自身のキャリアの邪魔にならないように標的を少しずつ排除していく典型的な政治家だとわかってくる

なんなら自分の親や子供のことなんかも考えていない

2つの家庭に起きた悲劇の決着は?とそんな簡単な話でもない
またもうひとつ事件が絡んでくる

なかなか展開が多くて忙しかった
ひとりの女を中心に人間の負の部分がエグいほど描かれていく、という意味では、アプローチとして超正統派フィルムノワール
タイトルがIdolで主題曲がAgnus Deiだなんて狙いすぎにもほどがあるわ


初めは、それこそ議員さんのように轢き逃げを中心としてそれに対処していくだけの話だと思っていたんですよ自分も
思ってた以上に嫌なとこまで踏み込んでった
なんじゃこりゃ
地味ではあるけど、「一番ヤバい奴は誰だ」的な映画だった
序盤は被害者の親が反社的で嫌な感じを与えるんだけどな
議員側が闇に飲まれていくにつれて映画全体がどんどんグレーに、なんなら真っ黒に近づいていく

全員が全員、こうあって欲しいと願う現実とは違う悲劇に向かう
ファムファタールでさえそうだった
それらの希望にたいして盲目的になったらそれは偶像だと監督は仰っていました
登場人物それぞれにとって何が偶像だったのか、なんにせよ結局全員の偶像が監督の言う偶像のままで、誰ひとりとして気分のいい終わり方をしないという嫌な映画
嫌な映画ってのは褒め言葉ですよ

てか、オープニングから偶像がどうなる話なのかは示されてたし、そこでのモノローグが誰によるものなのかも話が追いついていくにつれてわかっていくのですが、わかったらわかったで嫌な気持ちに拍車がかかるっていう…
なぜ偶像をああするに至ったのかは明確
外側の事象に振り回され、善悪の境界線を無視してまで自分を正当化するためにあの手この手を尽くせば尽くすほど自分は空っぽの偶像になっていくことに気づき、唯一の希望だと思っていた存在の本当の姿は怪物であり、偶像にすぎなかったと気づいてしまった
最後は、事実と真実の判別をつけず、ある存在を偶像化する人々を見ている偶像視点という恐ろしいカットで終わる
この映画で一番感情移入させる人物が一番偶像を盲信していたし、盲信された偶像はヤバイ奴だし、我々にとって一番わかりやすく偶像のような存在が本当に偶像となって…ねぇ
怖いし超嫌な気分になる
超褒めてます


やっぱり人間ってのは性悪だと思うんですよ僕も
ヒースジョーカーと同意見
だからこそ、そうじゃないって言いたい映画には本当に感動する
ただ、こういう「人間は悪い」と言っちゃう映画も大好きなんだよね正直
冒頭蹴りとか入れていたお偉いさんが議員をそそのかしてくるシーンでAgnus Deiの合唱、そしてエンドロールでもAgnus Dei
罪を犯す我らをあわれみたまえと
ただ、賛美歌での主すら偶像だと思うと悪夢だな
どんだけ都合いい悪者なんだよ人間は
これよこれ!韓国映画!これよ!!と嬉しくなっちゃった
最高
庶民の被害者の父vs政治家の加害者の父の構図に、サイコパスな被害者の嫁がからむという奇天烈な構成。サイコパス嫁の存在が突出しているのに、物語の軸ではなくサブエピソード枠内の登場人物なもんだから、どうにもしっくりしない。
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