ハン・ソッキュさんとソル・ギョングさんの共演という韓国映画界最大級の演技派の共演作です。
ひき逃げ事件をきっかけに起こる破格の展開が恐ろしい犯罪ドラマです。
議員の息子が起こしたひき逃げ事件、ふと思い出すのが成瀬巳喜男監督の『ひき逃げ』。
共通する格差の中で繰り広げられる葛藤。
しかし本作の底は別のところにありました。
144分、この題材でやられるとキツイと思ったのですが、物語は予想外に転がりすぎて、着いていくのがやっと。
最初の事件から、実はこういうことも…と炙り出されていくことのリアリティ。
最初の印象なんて当てにはならない。
実際はもっと深い闇があり、本作でも、格差はもちろん下層の中に更に下層があり、不法移民など多くの問題を抱えています。
とはいえ、本作の整理のつかないまま進んでいくリアリティは認めつつ、観やすい映画か？というとかなり難解です。
演技派二人が映画をグイグイ観せてくれますが、「？」も多い映画ですね。
