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スーパーティーチャー 熱血格闘のgockのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

学生時代、悪ガキだったドニー・イェンがアメリカに渡って戦争で闘い、香港に帰ってきてかつての自分のような悪ガキ達を更生させて母校に恩返しする……という熱血教師もの。
『イップマン 完結』同様「激しい男ドニーがアメリカで戦って故郷に帰って後進を育てる」というドニー氏本人を思わせるストーリー。
ドニーも生徒達も、同僚教師や敵のマフィアに至るまで好人物揃い(あとドニーに惚れる女教師役のジョー・チェンがめちゃくちゃ可愛い)。
全体的には嫌いな人とかいないであろうドニー氏の快進撃や、尊敬されまくるドニー氏のカリスマを楽しめるドニー映画。

だが各キャラの性格がステレオタイプ過ぎる上に全てが最善の結果に落ち着きすぎたり、ドニー氏が無敵すぎて悪ガキたちの問題が中盤で全て解決してしまうが、それでも映画を展開させるために突然ちゃんとしてたはずの生徒が何故か急に自殺未遂して、それによって窮地に追い込まれたドニーを学園全員が助けようとして全て解決したりと、何だか「現実がこうあって欲しい」という熱血教師の妄想をそのまま映像化したように見える部分もあった。もしくは全20話くらいある教師ドラマを無理やり2時間にしたダイジェスト感というか。
そういう無理矢理な感じはイップマンとかにも感じるが全体的に若者を応援したいドニー氏の理想を感じたので、そんなドニー氏のエッセイを映像化した感じで見れば良いかもしれない。

アクションシーンは中盤と終盤に、地元のマフィアと戦うのが少しあるだけなのでカンフーを期待すると少なめ。だが「おいおいやめなさい」程度の、ちょっとした喧嘩のはずだが空中で腕ひしぎ逆十字固めを決めながら倒れ込んだり、さらっと無茶苦茶なファイトをする辺り、さすがドニー氏(もちろん誰も彼に対抗できない)。
何か一本の映画として見たら歪なところもあるが、前半の生徒達の問題を解決するドニーの奮闘や、ドニーが過去に参加した戦争や校長先生との回想、特にラスボスの正体やその顛末などはグッと来た。
ドニー好きなら楽しめるが、そうでないのならオススメできないという完全なドニー映画。
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