はぎ

37セカンズのはぎのネタバレレビュー・内容・結末

37セカンズ(2019年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

これが長編初監督作品なのに、クオリティが物凄く高くて驚いた
HIKARI監督自身、17歳で渡米、舞台の道は挫折しつつも30歳で南カリフォルニア大で映画を学んでいる
監督自身の生き方の通り、この映画はまず挑戦すること、一歩前に出ることを後押しする事をテーマにしてると感じた

どの邦画よりも映し出される東京がリアルに感じたし、邦画を見ててよく感じる会話の不自然さが無くて良かった
主演の佳山明さんの演技が、役なのか本人なのか分からないくらいに自然で洗練されていて、話し方の間や落ち込んだ時の表情が多大な説得力を物語に与えていた

後半の旅パートは、家族の話が好きじゃないのであまりノレなかった
ユマの内への旅なんだろうけれど、ファンタジーのように描かれてるタイへの旅の風景の中、見つけた姉との邂逅が、ユマの書いたイラストを介して、母の涙に直結してしまうのは勿体ないなと感じてしまった
母はユマを心配しすぎてたくらいに心配してたけど、1人で(介助はされてるが)姉を見つける旅を経たユマの成長、そして姉からの言伝を聞いて泣いたのかな…
殆どイラストがマクガフィンじみてて、さらに家族の話も父からの手紙や幼い時の靴といった小道具でしか語られないから、あの涙の演技はとんでもなく素晴らしいんだけど、感動よりもあっけにとられてしまった
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