まいこ

紅き大魚の伝説のまいこのレビュー・感想・評価

紅き大魚の伝説(2016年製作の映画)
3.3
自由を求めて外の世界へ飛び出していく

不思議な別世界に住む少女は赤いイルカに姿を変え、人間界を彷徨う。そこでの男の子の出会いが運命を決する旅路に少女を駆り立てる。自主制作短編アニメ映画から12年の月日を経て長編映画へ。東洋古典の映像化とその美しさに癒される。ストーリーは賛否両論あるけど目新しいものではないのは確か。「アニメは子供のもの」という中国国内の価値観を壊すきっかけとなった作品。セカイ系。

陰陽五行思想。厳密にいうと相生・相克守りきってないけど。あの世とこの世の認知出来ない部分を従来の神話のような鬼ではなく、イルカと人間の姿で表現しているところがなんとなく好き(考えすぎ)。元題材は荘子の『大鱼·海棠』。
あと、女媧の「天地修復」はウワーーーー!って興奮しちゃった。登場人物も神様だしウワーーーー! あと献身的な愛にもウワーーーー!
キャラクター同士の関係描写や行動の理由を丁寧に描いて欲しかった。

ジブリの二番煎じっていう気持ちも映像的にはわかるけど世界観(特に千と千尋の神隠し)のことを指しているなら背景についてちょっとくらい調べて欲しい。

中国のアニメ映画、もっと観たいのに言語・配給・配信の壁にぶちあたって数が限られてしまうの残念すぎる……。
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