このレビューはネタバレを含みます
素晴らしい映画。
読書好き、本屋さん好きとして、
この作品は配給が決まったときからとても楽しみにしていたけど、
あとからイザベル・コイシェが監督しているとわかり、ちょっと躊躇してました。
だって..彼女の作品っていつも救いがないから。
その点では今回はちょっと違っていたし、
主演のエミリー・モーティマーとビル・ナイが優しい頑固者を演じていて、とにかく大好きな作品になってしまった。
エンディングについて、
バッドエンドと捉えている人もいるようだけど、私はそうは思わない。
フローレンスがいなかったら、
あの街で、クリスティーンはどんな想いをしながら生きたのか?
フローレンスの勇気があったから、クリスティーンは自分の「美徳」や勇気、信念に気づけたはず。
幼いときに信頼できる大人と出会えることって、とても大事だと思う。
そしてフローレンスにとって
その勇気を支えてくれたのが、
大好きだった旦那さんなわけで..
彼女が受ける嫌がらせも込みで、
彼女から最愛の人を奪った戦争が、
いかに哀しく、虚しいことかと観賞中、ずっと思っていました。
日々忙しくしていると、
自分の信念やありたい姿を忘れてしまいがちですが、
本当に自分が大切にしたいものはなんなのかを思い起こさせてくれる、私にとってとても大切な映画になりました。