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Girl/ガールのMOEのレビュー・感想・評価

Girl/ガール(2018年製作の映画)
3.9
【一人の少女が女性になるまで】
作品全体の雰囲気が、淡々と日常を追っていくようで、心のザワザワが常に抜けきらない感じが絶妙。
ララの精神的なプレッシャーが、肉体を蝕んでいく様子が丁寧に、繊細に、時に感情的に描かれており、観賞後は何だか少し救われた気分になる。
とても良い作品だった。

【孤独と家族】
決してララは、日常生活であからさまに差別されることない。家族も学校もララの状況をちゃんと受け入れている上で、ひとりの人間として接しているところが、”性”を取り扱う作品では、社会からの差別や偏見などに苦しむ個が描かれるものが多い中、今作は新鮮だった。
どちらかと言うと、ララが内側に抱えている葛藤が大きく、ヴィクトール・ポルステールの演技が本当に素晴らしくて、とても感情移入出来た。

ララの未来が眩しく輝くことを願っている。
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