ほっこりする映画で音楽の完成度が高い
ただ少し現代のポリコレというか、トレンドに縋りすぎな印象も少しだけあった。この映画も含め一般的に南部は奴隷制度の名残があるとして、西海岸や東海岸の都会よりも人種差別が酷いというレッテルが貼られているが、実際のところ現代であれどどこに行っても人種差別はある。昨今の反人種差別運動では人種差別をなくすというよりも黒人至上主義のようなもの(白人を蔑む文化)を推進する動きも見られる。
人種差別を無くそうとしても、結局メキシコ系の人はメキシコ系と、アフリカ系はアフリカ系と、アジア系はアジア系と、文化を共有する者同士が絡みやすいというのが現実で、人種の区別を完全に無くすことは現実的ではない。
差別・区別される側が常に受動的ではなく、人種や文化の壁をどう乗り越えて理解し合えるように持っていけるか、どうすればお互いハッピーでいられるか、という能動的な要素をもっと入れてくれれば高い評価をつけたかも。
