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グリーンブックのrioのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
1.3

このレビューはネタバレを含みます

黒人ピアニストのドクとその用心棒兼運転手として雇われた白人トニーの、演奏旅行を通して友情を育むお話。
グリーンブックなんてものが存在するなんてこの映画で初めて知った。差別によりトイレなどが白身用と黒人用があるのは別の映画の知識で知っていたけど、そうか旅に出れば専用のガイドブックが必要になるってわけだよね。なんかもう最初から切ないじゃん。
案の定いたるところで迫害を受ける。しかもトニーも純白人ではなくイタリア系白人ってことで差別される。高級な服屋やレストランですら「この土地のルールですから」と言って断ってくる。なんじゃそりゃって私もトニーと一緒に憤慨する。でもドクはどこに行っても感情を表に出さず我慢している。専門もクラシック音楽(=白人音楽)だけど、お客さん(白人)に見てもらえないからってポピュラー音楽に転向したのであって、本当にやりたいのはクラシックなんだって、最初の最初から我慢していたんだって知ってトニーと一緒にやるせない気持ちになった。ショパンは誰でも弾くけど、ドクの音楽はドクだけだっていうトニーの言葉はとても素敵だった。
バーでショパンの木枯らし弾いたところでは泣きそうになった。とても生き生きした顔してた。
暗めのテーマではあるけれどコミカルな2人のやり取りに安心して見ていられた。最初は黒人差別をしていたトニーなのにドクターの素晴らしい演奏に2人の友情が芽生えていく様は素敵だった。
ケンタのフライドチキン、ナイフとフォークがないと食べられないなんてどこの王子様?って感じだけど3歳からピアノの英才教育受けていたようだしほんとにすごくお金持ちのおぼっちゃまなんだね。この先のことは描かれていないけどドクも家族に友人を紹介できたらいいよね。
20230602NHK BSプレミアム
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