教養のあるドクの言葉が美しいなと思うと同時に、そうならなければいけなかったドクに悲しい気持ちになった
グリーンブックを持っていてもなお、社会には多くの人種がいて、ただ生きることすら認めてもらえない
最後に警官に止められた時、ドクが何も悪いことを知っていたはずなのにドキっとしてしまう自分も結局差別構造の中にいるのだなと痛感した
差別意識が今よりも強く、ポリコレ等もクソもない時代にドクやその他多くの黒人が経験した理不尽な出来事と比べるのはあまりにも傲慢かもしれなけれど
アジア人としてカナダ、イギリスに住んだ経験から全然ハッピーエンドとして昇華できる話じゃなかったかも
何か起こるたびに、これは自分がアジア人だからなのか？とか一々そういったところまで考えてしまうのがすごく嫌だったし怖かった
日本人って良くも悪くも自分たちが被差別側だという意識が低いので、BLMの時に感じた違和感をこの映画を観ながら思い出した
未だに国際社会における階級であったり構造は変わっていないしむしろそれに歪みが加わって強まっている一方で
どうやって潜在的で永続的な不平等の根源を無くせるのだろうと考えて続けている
