アガサ

グリーンブックのアガサのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
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少し前に見た海外のビールのCMで、価値観や主義主張の異なる人たちがそうとは知らされず共同作業を行ううちに、先入観を捨て互いの言葉に耳を貸すようになる、というものがあった。

生まれもった肌の色や環境が人格形成に大きく影響するのは当たり前。
それが自分のベースで、それ以外のことまではわからないのも仕方ない。
ただ、そこで思考停止して諦めるのか、わからないものをわかろうとしてみるのかでは全く違う。
実際起きている差別に身を置き、自分と同じように笑い傷つく姿を見、いろいろな会話を重ねることで、相手の全てではないにしても一部分ぐらいは知ることができる。
この映画は現実を美化しすぎているフィクションかもしれないけれど、この映画が自分の中に居座っていた「当たり前」を「当たり前ではない」へと意識するきっかけにはなるかもしれない。
クライマックスに起きるクリスマスの奇跡を、素直に受け止め、素直に祝福したい。
そう思いました。
いい映画でした。
アガサ

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