ひゴル

グリーンブックのひゴルのレビュー・感想・評価

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.5
今年のアカデミー賞のノミネート作品は正直去年と比べると正直劣るという印象があって去年ほどはもりあがらなかったな~😅
で、騒がれていた今年の作品賞も票が割れに割れて今作が受賞..まあ叩かれるんだろうなと思っていたらフォロワーさんたちから高評価だったので急遽劇場鑑賞となった。

どちらかと言えば平坦なドラマチックに盛り上がり過ぎず、号泣ものというよりは暖かな気分で優しくなれる映画だった。


最初のキャラクター設定で随分先入観があった。


米国で人種差別と言えばイギリス系の南部の白人たちが有名ではあるが今回の主人公トニーはニューヨークブロンクスに移り住んだイタリア移民出身どちらかと言えば主流にはなれない白人である事。マーティンスコセッシ監督の定番のチンピラ共であった事。黒人のドン シャーリーは言っちゃわるいが黒人ではないような上品で知的でまるで王族のような振る舞いでロシア語もペラペラの完全に上から目線で何こいつ?と引いてしまうような謎のクラシックピアニストである事。トニーは確かに黒人を獣の様にみているが、イタリア系移民的な家族思いで卑怯なよなよした白人も嫌いですぐに鉄拳制裁を食らわす熱血漢でもあるがどうやらマフィアの連中とは距離も置きたがるし、来月の家賃のために大食いの賭けに挑んだり、腕時計を質屋に預けたりで経済的にも困窮していて..嫌いなはずの黒人のシャーリー条件を呑み雇われる流れに..

最初はヒヤヒヤして見てたけどトニーの差別意識は実利の前で吹き飛ぶそんな程度だったし、むしろシャーリーの常にバリアを張って誰とも打ち解けようしない態度が心配でしょうがなかったけど2人はお互いに一線を越えないで自制心を発揮する点もすごく見てて気持ちよかった..むしろドンシャーリーの南部公演ツアーで南にいくほど泊まれるホテルのグレードが落ちていくあたりとか、白人のレストランで黒人を受け入れることがいかに大変な事かとか黒人差別がいかに根深く当たり前な事だったか..


ロードムーヴィとしてクリスマスムーヴィとして傑作がまた誕生したかな😂
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