♡Amelie♡

グリーンブックの♡Amelie♡のネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

人種差別、友情、ロードムービー..様々な要素が混ざり合った、実話を基にしたストーリー。

多様性を受け入れられるようになってきたこの現代においても、白人警官が黒人を平気で殺してしまう..そんなニュースを見聞きして、どう理解していいのか分からずにいた矢先に、前から気になっていたこの映画を観ました。
始めは、黒人に嫌悪感を抱いていたイタリア人のトニー。黒人のピアニストであるドクター・シャーリーの運転手に雇われることになり、2ヶ月間彼のツアーに同行する。
シャーリーが酷い扱いを受けることを承知で、南部での演奏を引き受けた意味。お金ではなく、そこで演奏する『勇気』にこそ真の価値がある。だから、彼はいかなる扱いを受けようと、孤独に耐えた。
彼の上品な立ち居振る舞い、誠実さ、人間性。冷静さの中に垣間見える寂しげな表情。天才と称される音楽家にも関わらず、奢ることなく、誰に対しても敬意を払う。
そんな彼や彼の演奏に、トニーも心を惹かれ、次第に真の友情が芽生える。
最初は、物憂げな表情が多かったシャーリーが、トニーとの時間を重ねることによって、何とも穏やかで心からの笑顔を見せるようになって、何だか救われていく思いがしました。
彼の演奏もそんな彼の静と動を表しているかのようで、時に心が揺さぶられたり、または足が勝手にリズムを刻んでいたり、とても素晴らしかった!
最後に、トニーの仲間がシャーリーを迎え入れてくれたシーンで、「やっぱりトニーが選んだ人たちなんだな」って本当に嬉しかったです。
世間や歴史が作り出したしがらみを自分たちの価値観で超えた友情だからこそ、かけがえのない関係になれる、そう信じることができた心が温まるお話でした♡
♡Amelie♡

♡Amelie♡