YousukeSawaizum

グリーンブックのYousukeSawaizumのネタバレレビュー・内容・結末

グリーンブック(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

はじめから最後まで面白かった。

主人公トニー、黒人のドク。
トニーの奥さんドロレスや、
トニーの家に集まる仲間たち。
みんな魅力的なキャラクターで見終わった頃には好きになった。

特にトニーが野蛮で素直で情に厚くて、まるでドラえもんのジャイアン笑
彼の心の成長が本当に素敵だった。
きっと真っ直ぐな心の素直さが成長に繋がったんだと思った。

そして、黒人に抵抗のない教養のあるドロレス。
夫のトニーの事をちゃんと分かっていて、ラスト手紙の裏を知っていたと言うところでまた感動。

ドクはすごく品があってオシャレ。
ああいう人に憧れる。品があるけど寛容で、フライドチキンを食べるシーン。
下品な行動も一度は受入れるし、骨を投げるシーンには温かい気持ちになった。そして直後のドリンクを拾わせるシーンとのギャップがまた面白さを高める。
暗いものを背負っているけど、いつもニコニコして周りにへの気遣いを忘れない。素敵でした。

一番の感動シーンは最後のコンサート地、オレンジバードでの演奏だった。ホワイトハウスに呼ばれるほどの音楽家が、プライドもあるでしょうに、地元の音楽家と垣根なく、楽しそうに演奏する姿が本当にカッコよく素敵だった。

旅ではしょっちゅう蔑視され、嫌な人ばかりだったが、最後の警官は違った。
クリスマスのマインドがそうさせたのかは分からないが、世の中悪い人ばかりじゃないと言う、製作者からのメッセージの様に感じた。

うちのばあちゃんの言っていた人生7〜8割は悪い事しかないよ、と言う言葉を思い出しました笑
この映画もそんな感じの割合でしたよね。

長くなったけど、ラストシーン。
この物語は実話に基づいているという事だけど、最後にドクが訪ねてくることはきっと記録には無かったんじゃないかな?
家に招く、家を尋ねるという事は相手のパーソナルスペースに立ち入る事。それだけ二人の絆が強くなり、相手を信頼出来ているという証を表現したんだと思った。
そして、今までの黒人蔑視の流れを見た視聴者をハラハラさせておいて、それを見事に打ち砕いてくれた。

爽快だったし、ここにも感動。
トニーと、トニーを取り巻く仲間たち全員を好きになった瞬間。そして、好きになった視聴者が自分を好きになれる瞬間でもあるのではないかなとも思った。

温かい気持ちになる本当にいい映画だった。
もちろん音楽もオシャレで素敵でしたね。
YousukeSawaizum

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