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ザ・ハント ナチスに狙われた男のBOBのレビュー・感想・評価

3.7
1943年ナチス支配下ノルウェーにて、ナチス軍に命を狙われるノルウェー人工作員の逃亡劇を描いた、実話に基づく戦争ドラマ🇳🇴。

「生き残ったことには意味がある」

良作。不屈の精神を持ったノルウェー人達が国家の存亡を懸け、冷酷なナチスと無慈悲な大自然に対して必死に抗う。

対ナチの戦争映画とは言えど、戦闘描写はほとんどなく、極寒の雪山を舞台にしたサバイバルスリラー映画の色が濃い。氷点下の海を泳いで渡ったり、戦闘機による銃撃をスキーで掻い潜ったり、雪崩に巻き込まれたり、トナカイのソリに引かれたりと、生死の境を何度も彷徨いながら過酷な逃亡劇を続ける。極寒描写に一貫してリアリティがあり、常に死と隣り合わせであるという緊迫感が途切れなかったのが良かった。

夜中に何度も悪夢に魘される心理スリラー描写、壊死した指を切り落とすセルフオペシーン、トナカイの大群のスタンピードシーンがインパクト大。

憎たらしいナチスの将校役に『M:I3』のジョナサン・リース=マイヤーズ。全くドイツ語が話せない状態から、2ヶ月でセリフを覚えなければならなかったらしい。

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