このレビューはネタバレを含みます
とっても面白かった!
あらすじ(ネタばれ)
50を過ぎたメイドのマリアは人数合わせの為に、女主人の晩餐会に出席。
目立たないようにしていたのに、隣の男性のひざにこぼれた水を一生懸命拭いたり、向かいに座っている男の子がフォーク&ナイフに苦闘しているのを見てそっと無言で立ち上がりサポートしたり、ジョークでみんなを盛り上げて、いつの間にかその夜の華になっていた。
そんなマリアに惹かれた紳士Davidは、翌日マリアをデートに誘う。二人は意気投合して、デートを重ねる。
Davidはマリアの偽りのプロフィールを聞かさせれていた。スペイン王朝の末裔だと。一方マリアはそんな事になってるとは知らされていない。
Davidは、ある日マリアの本当の素性を女主人から聞かされる。 Davidは連絡を断つ。
悲しみに打ちひしがれたマリア。自分のベッドにエプロンとメイド帽をそっと置いて、自分の荷物をカバン一つにまとめて屋敷を後にしたのだ。
マリアを見送った屋敷の住人に、Davidが言う。
『昔の自分の恋人が「人はハッピーエンドが好きなものよ」と言っていた』
と。そして、Davidはマリアが歩いて出て行った道をたどる。
一方マリアは、恋人との幸せな日々が与えてくれた喜びと、それをそっと包みこむひっそりとした悲しみと共に、明るい日差しの中、橋の上を歩いている。
橋の向こうに広場がぼやけて見える。
ここで映画は終わり。
自分の頭のの中でハッピーエンドを作らなければいたたまれない。
どうして、その先を撮ってくれなかったの?
と監督に聞きたい気持ちにさせられた。
この終わり方にどんな意図があったのだろう。
幸せは受け身で見るより、自分の頭の中で創り出していく方がいい、と言いたいのだろうか?