るこみん

マダムのおかしな晩餐会のるこみんのネタバレレビュー・内容・結末

マダムのおかしな晩餐会(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

とっても面白かった!

あらすじ(ネタばれ)
50を過ぎたメイドのマリアは人数合わせの為に、女主人の晩餐会に出席。

目立たないようにしていたのに、隣の男性のひざにこぼれた水を一生懸命拭いたり、向かいに座っている男の子がフォーク&ナイフに苦闘しているのを見てそっと無言で立ち上がりサポートしたり、ジョークでみんなを盛り上げて、いつの間にかその夜の華になっていた。

そんなマリアに惹かれた紳士Davidは、翌日マリアをデートに誘う。二人は意気投合して、デートを重ねる。

Davidはマリアの偽りのプロフィールを聞かさせれていた。スペイン王朝の末裔だと。一方マリアはそんな事になってるとは知らされていない。

Davidは、ある日マリアの本当の素性を女主人から聞かされる。 Davidは連絡を断つ。

悲しみに打ちひしがれたマリア。自分のベッドにエプロンとメイド帽をそっと置いて、自分の荷物をカバン一つにまとめて屋敷を後にしたのだ。

マリアを見送った屋敷の住人に、Davidが言う。
『昔の自分の恋人が「人はハッピーエンドが好きなものよ」と言っていた』

と。そして、Davidはマリアが歩いて出て行った道をたどる。

一方マリアは、恋人との幸せな日々が与えてくれた喜びと、それをそっと包みこむひっそりとした悲しみと共に、明るい日差しの中、橋の上を歩いている。

橋の向こうに広場がぼやけて見える。
ここで映画は終わり。

自分の頭のの中でハッピーエンドを作らなければいたたまれない。
どうして、その先を撮ってくれなかったの?
と監督に聞きたい気持ちにさせられた。
この終わり方にどんな意図があったのだろう。
幸せは受け身で見るより、自分の頭の中で創り出していく方がいい、と言いたいのだろうか?
るこみん

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