イチロヲ

恋の豚のイチロヲのレビュー・感想・評価

恋の豚(2018年製作の映画)
3.5
借金を返済するべく、デブ専向けのデリヘルで働いているふくよかな女性(百合華)が、生粋のヒモである中年男(守屋文雄)を自宅に引き入れてしまう。ポッリャリ系女子の恋愛劇を描いている、オーピー配給のピンク映画。

(筆者は、成人映画館向けのR-18版「世界で一番美しいメス豚ちゃん」を鑑賞している)

スーパー・ヘビー級の女優陣を起用しながら、"デブ専向けデリバリー・ヘルス"の舞台裏を映像化している作品。利用客の描写がイマイチ弱いけれども、マニアックな層に需要があることが十分に伝わってくる。

ヒロインが遭遇するヒモのキャラクター像もまた魅力満点であり、「こいつ、何者だ?」という興味を掻き立てられる。まるで人間の営みを悟っているような、世捨て人の雰囲気を醸し出しており、生粋のヒモというものを表現してくれる。

惜しむらくは、"ポッチャリ系のあるあるネタ"が組み込まれていないため、ヒロインがポッチャリ系である必要性が、あまり感じられないところ。とはいえ、劣等感を抱えながらも、自分の進むべき道を歩んでいく姿に、普遍的な人生哲学があることは確か。
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