しろくま

ベル・カント とらわれのアリアのしろくまのレビュー・感想・評価

3.7
1996年に起こったペルー日本大使公邸占拠事件に着想を得たアメリカ人作家によって出版された小説が原作の映画。

ストックホルム症候群とリマ症候群。4ヶ月もの人質生活を送るうちにテロリストと人質との間に生まれた心の交流が描かれている。テロリスト一人一人は教養を身につける機会がなく小学校もろくに通えずにテロリスト集団に所属してしまった悲しい境遇の人間ばかり。事件の結末を知っているから悲しいラストになることはわかっていても彼らの交流で何かが変わってほしいという気持ちにさせられ続けました😢

ちょっと難癖をつけるとすれば吊り橋効果的な演出はあまり必要なかったかな🤔人間ドラマとして描かれた方が純粋なメッセージが伝えられたような気がします。ロマンスに偏りすぎた感が否めない。

でも人質奪還!!正義は勝つ!!的なステレオタイプな描き方ではなく両者の立場を冷静に客観的に描いていたところは好感がもてました👍

この役の加瀬亮の控えめだけど芯の強い感じが凄くステキでした✨
しろくま

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