兵学校のゆるふわ日常コメディだった前作からいってん、舞台をヨーロッパ東部戦線に移転してのシニカルコメディに。
無能な上官が配置されてるのは相変わらずだけど、占領したばかりのソ連の村にはスパイもいて、空気が不穏。
食料をため込むという不正とか、勲章をほしがる上官とかがいて、フェアバインとアッシュの同期コンビが右往左往するというながれ。
前作のデウスエクスマキナっぽい設定も健在で、この合い言葉をいえば最優先で対処してくれるというプロットもあった。
いちばんの見どころは、もうピアノが弾けなくなってしまったフェアバイン。あとから考えたらこれは伏線でもあった。
ついさきほどソ連映画の「祖国のために」を見てたばかりなので、同時期の同地域の逆の視点という楽しみ方もできたのは贅沢だった。
歩兵を殺すためにたこつぼの上で旋回するのをソ連側の戦車がやってるのもちょうど真逆だった。独ソ戦ではよく出てくるので、当時、ほんとうに流行っていたのかもしれないね。
ラストはそれによって主人公フェアバインが死ぬという驚きの展開だった。
無能な上官をフェアバインたちが懲らしめるというパターンが崩れると同時に落命はかなり衝撃的。
三部作の二作目なのにどうするんだと思ったら、どうやら三作目はアッシュが主人公になる模様。
リマスターされたのか撮影・映像がやたらきれいだった。
なんでこんなに見られてないのかわからないけど、かなり面白かった！