前々からずっと観たかった映画、やっと鑑賞。アカデミー賞ノミネートあたりからの高い評判を聞いていたのではやく観たかったけど、観る前に「ダークナイト・トリロジー」をみていてよかった。バットマンの世界観をまったく知らずに観ても理解できる内容ではあったとは思うが、やはりちょっと理解が深まらなかったかも、と思うので。
しかし前評判の高さの割に、というか、前評判の高さで期待していた割には、個人的にはまあまあだったかな。アーサーの病気のせいで、どこまでが妄想でどこまでが現実か曖昧になっていて、それもこの作品の狙いではあったのだろうけど、そうなるとすべて妄想にもできちゃう感じがして、説得力を少しずつ削がれていったような、変な感じがした。
少しずつ少しずつ溜まっていく挫折というか不条理というか、が、ついに爆発してジョーカーが誕生する。その描き方は素晴らしかったので、もっとジョーカーに肩入れできたはずなのに、上記妄想の問題のせいなのか、アーサーに抱く同情心みたいなものが心に沁みてくる量が、頭で考えているよりもずいぶん少なかった。何かが足りなかった感がある。
「ダークナイト・トリロジー」を観たのも既に10ヶ月くらい前だが、私はヒース・レジャーのジョーカーの方が好きだったな。。
