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ジョーカーのtsubomiのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

すごい映画を観た。
社会性も十分ある作品だから、単純に面白いとは言えないし、言ってはいけない気がする。どうも人ごとに出来ない
こういうのってどう評価つければいいか分からん

アメコミを一切観たことないのでジョーカーについては無知だからか、ジョーカーの誕生物語というより、1人の人間が悪の階段を下りていく様子を目にしたという感覚


初っ端から結構しんどいんだけど、そのあとに果てしない急階段を上るシーンは余計に鬱になった
でも終盤でピエロメイクで階段を下りるシーン(警官に追いかけられる直前)のアーサーはすごく軽快で、同じ階段でもこんなに印象が変わるんだと驚いた
楽しそうに降りているんだけど、少しずつジョーカーにに向かっているという対比がまた苦しい

他にもクビになって帰るシーン、病院で母の書類を奪って逃げるシーンでも階段を降りていて、闇への階段を下っている気がした

個人的に引っかかったところが2つあって、近隣の女性があんた尾行したやろふふふって訪ねてくるシーンと、元バイト先の2人が訪ねてきたあと鍵を締めるシーン

アーサーのどこに惹かれたん?っていうのと、なんで今鍵閉めたのが私の中で印象に残ったんだろう?っていうモヤモヤがそれぞれ生まれたんだけど、両方ともちゃんと回収されたのが個人的に気持ち良かった

アーサーが銃を手にした一連のシーンでは、銃を持ったことから物語が展開していくというのはあるんだけど、渡した人やあの場所の危なっかしさと、銃を持ったことないんだろうなっていうアーサーの優しさも表現されて(る気がし)て、映画っておもしろ〜!となった

逮捕された後にまだ展開があったのは結構びっくりで、終わらないんだって頭抱えた。救いようがない…

精神的にはだいぶしんどい作品だったけど、少し考えれば分かりやすい描写が多かったから思考的には優しい作品だなと思った。最後の血の足跡の演出も良かったな(良くはない)

ラストのthe endは映画の終わりではなく、終末という意味にも思えた。
そして書体までジョークがキツかった


あと、NYの地下鉄ってあんな汚いの?治安悪すぎて引きました
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