「生きて苦難を乗り越えれば人は…イカれちまう」
シリアスすぎ。
終始重くて嫌な雰囲気の映画だった。
まぁ言うても面白くはあった。
この映画を見て「ジョーカーサイコー!!」とか声高に言っている人がいたなら付き合いをやめるか検討するレベル。
バットマンビギンズならぬジョーカービギンズ。悪のカリスマのオリジンとして申し分ないストーリー。
ただ、オリジンであるが故に、これまでヒース・レジャーやジャック・ニコルソンが演じたジョーカーが醸し出していた大物感というか強者感というかジョーカー感に乏しく、ブチ切れた弱者…所謂「無敵の人」の域を出ていない印象。今作のジョーカー、弱そうなんだよ。マイケルキートンやクリスチャンベイルに一撃で倒されそう。
しかしこの作品はそういうテーマの映画、具体的には社会に生きる弱者がジョーカーになってしまう〜みたいなのを描くという志あってのことなんだろうね。
あと特筆すべきは音楽。あらゆる場面で音楽が効果的に使われてて、普段映画鑑賞中にあまり音楽なんて気にしない自分でも音楽すげぇってなった。でも何が凄いのかうまく説明できない。
病院でイライラしてタバコ捨てるシーン、カッコよくて大好き。タバコの飛距離が凄い。世界一かっこいいポイ捨てシーンだと思う。