面白くない。でも色々光る場面は色々あって、ゲイリー・グリッター流れた瞬間は戦闘力計測不可な程だった。これぞゴッサム・シティな場面も観れて良かったけど、トッド・フィリップスのイモっぽいセンスで白けてしまうのが交互に襲ってきて私は面白くないが勝ってしまった。
色々ホアキン・フェニックスに委ねすぎなんじゃないのと感じたのは、演技も全部ぶん投げで任せてたような気がしたから。いいと思うのは大抵アーサーの踊ってる所だった。
スコアもいい時もあるんだけど、全編哀しみのドン底浪花節な濃厚おたふくソースな味付けで、やたらジマーのジョーカーテーマに寄せたのも逆効果に感じた。
「タクシー・ドライバー」と「キング・オブ・コメディ」観てないと理解できないかもしれなくて、でも観た人間からするとそれ以上のことは起きていないと感じるし、監督の言うジャンル映画のヒエラルキーなんたらも結局アメリカン・ニュー・シネマというジャンルを借りてるだけになるのでは。
この映画をめっちゃブラッシュアップさせると多分ホアキン出てる「ビューティフル・デイ」になる気がする。ブラッシュアップが足りてない作品に感じた。
予告にも出てるから書きますが、「階段」と「降る帰り道」は人生の象徴で、ジョーカー爆誕のステップを踊るシーンが同じ階段なんです。堕天していくと同時に自由になっていく象徴になっていて、あそこが観れただけでも金を払って良かったと思ってる。