ガラム

ジョーカーのガラムのネタバレレビュー・内容・結末

ジョーカー(2019年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

久々に、公開初日の映画を見て参りました。

20時45分から23時までと遅くにも関わらず

ほぼ満席で、中々熱気溢れる環境でございました。

今回は結果から申しますと、個人的には大変

不満足な心情で帰宅致しました。

怒りとは別の、シンプルにつまんないという

主観に、ハートに響いて来ませんでした。

予告がピークの典型的な作品でございます。

まず人間は3秒以上の映像は退屈に感じると

言う方が多いと言う話がございまして、

3秒というのは人によって変わってくるのでしょうが、ある程度長い映像には飽きが来て当然です。そのため映画で時々行われる長回しの映像なんかは、作り手の苦労とは別に観客の飽きを誘発し 早く新しいとこ、新しい構図を見たいと感覚的に思わせてしまうデメリットがあります。

その点ご覧になって頂いた予告はいかがでしょう。2秒かからず、どんどん映像が切り替わります。そして出てくるキャラクターが大人気ヴィランのジョーカーです。

(ヴィランとはアメリカン・コミックスの悪役の総称になります)

予告を見て面白そうと思わせる事に関して完璧

な仕事をしております。

そして金獅子賞というのも環境のハードルを

目一杯あげてくれます。

金獅子賞がどういった賞かは今回は、触れませんが観客に期待を持たせる要素としては大きいですよね。


何が退屈だったか


とにかく間延びした

シーンが多すぎるのです。

1カット1カット非常に丁寧ですし、

構図もアーティスティックかつクールで

非常に工夫されています。

ですが、ワンカットの長さを飽きさせない

要素がホアキン・フェニックスの演技の

比重が大きすぎるためどんな名優でも

無理が生じます。

今作にあたってのホアキン・フェニックスさんは主演賞をたくさんとって然るべき演技で

あったのは間違いありませんし

役者としての名声に泊がついた事と思いますし

ジョーカーという、世界で最もハードルが高い

役柄を演じきった事にただただ賞賛と

今作のジョーカーをナンバー1と推す方もいらっしゃっても何もおかしな事ではない。

それくらい、演技に関しては素晴らしいものでした。

それでもわたくしには長いなあと感じる部分が

多く退屈でした。

また、音楽が非常に良くない。

音楽には詳しくはないので何の楽器かわかりませんが、ずっと単調な不協和音のようなものが

不快感絶望感の演出には協力してるのですが

メロディーがあまりに陳腐で、それっぽさを

際立たせており 才能の塊である映画の中で凡人が浮いてみえてしまうのも熱狂に入りこませて

貰えなかった原因のひとつです。

(ヒドゥルグドナドッティル)というチェリストが作曲家なのでチェロだったと思います。

メッセージと言う映画もそれっぽいなあと言う感覚を覚えたのはこの方にそもそも映画音楽の才能がない事は多分にあるでしょう。



そしてここからは、1番大きな問題点なのですが観客の受け止め方に委ねた脚本であると言うことにつきます。

心の受け止め方ではなく脚本の解釈論を

入れ込んだ事が本当に面白くなく

ブラックジョークにしても単純につまらないのです。

具体的には、実はジョーカーの妄想

ジョーカーではない男の自分がジョーカーである妄想 ジョーカーの事実の過去

まだまだ解釈論はたくさんありますが、そういう議論を起こしたい脚本にしたいなら

単純に浅はかですねと伝えたいですし

もし、みたらわかる答えはひとつと

おっしゃるのなら映画撮るの下手ですね

と伝えます。

もちろんそういう映画を否定しませんし

むしろすきですが

ジョーカーでやるなよと言うのが率直な意見です。

サノスの指ぱっちんで映画が終わるようなものです。

冒頭でも申しましたが、怒ってはいないのです

ただただつまんない事したなあと言う。

ユージュアル・サスペクツとマルホランド・ドライブを混ぜた作品を作りたいなら

どうかオリジナル脚本でやってくださいと

ハングオーバーは名作だったではないですか

なぜ、シンプルに楽しませてくれないのか

ただただ残念です。

ハングオーバーの監督ならという期待を

悪い方に裏切られました。


久々につまんない映画を見たなあというのが

心からこの映画に送る言葉です。


ジョーカーのビジュアルはカッコイイです。

辛辣な意見ではありますが愛故とは

伝わらないですよねw
ガラム

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