Chie

ジョーカーのChieのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.5
観に行こうと決めてた前日に仕事でミスしてしまって、メンタルやられるって言われてるから、こんなメンタルで観に行っていいのかと悩んだけど、行くと決めてたので、意を決して観に行った。
結果、重く暗い辛い話しで、確かに暗い気持ちにはなったが、観なければよかったとはならず、逆に観に行ってよかったと思った。


初っぱなからアーサーが辛い目にあってて、早々と暗い気持ちになった。世間の理不尽さ。悪いことは積み重なり、楽しいことがない世界。そんな状況に陥ったら、私も精神的に狂ってしまうかもしれない。そういう闇を誰しも抱えてるのではないだろうか。狂ってるのは僕か、それとも世間かと冒頭で話してたけど、世間が狂ってると私は同調してしまった。
アーサーの笑い声が泣いてるような悲痛な叫び声に聞こえて、その笑い声が頭から離れない。
アパートへの階段を昇るアーサーの足がどんどん重くなっていったが、ジョーカーに覚醒してその階段を躍りながら降りていく姿は、生き生きしてるように見え、全てのものから解き放たれたかのようにも見え、私も清々しく思えた。辛い過去を見てるとこちらも完全に引きずり込まれ、自分もアーサーになったかのように感じてしまったのだ。
ラスト暴徒化した民衆が町を襲うシーンには恐怖を覚えた。不満がどんどん膨らんでパンパンになると、何かしらのきっかけであっという間に弾けて飛んでいってしまう。こういう暴動が起きないような世界であってほしいと願うばかりだ。
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