無思想な男が起こした、無軌道な行動が社会の潜在的な不満と結びつき、アイコン的存在になる話。
終始、暴力シーンは出てくるが決して暴力を肯定しているわけではない。しかし、暴力以外の解決方法を示されてるわけではない。
そして、暴力を起こされた側の論理も破綻しているわけでもない。
結局、歪な資本主義が強者の論理と弱者の論理を生み出し、それがぶつかり合っているという枠組みの映画。
ジョーカーの前日談にするから内容は半端だし、語弊を恐れずいえば内容は浅い。
とはいえ、映像・演出は素晴らしく退屈することはないのでラストもいい余韻が残る。