天才ドライバーのぼくちゃんが、道路の縁石も人生のトラウマも乗り越えるお話。
ベイビーなんて名前がつくのに、意外と重い展開でおどろいた。といっても始まりは非常に軽やかで、序盤のカーチェイスは導入部として、これ以上にないほど痛快!
昔にあったいすゞのジェミニという車のCMを見ているようなシーンも多々あり、そのシーンだけ見返したいほど。
主人公の心情の変化によってカーチェイスシーンの荒さが変わる演出も感情表現を見事に表している。
それに、ある事情から音楽を聴き続けている主人公の選曲もすばらしい。
雰囲気映画として、もっと話を浅いものにすれば、より面白かったかもしれない。
監督や脚本家の狙いもあるから一概には言えないけど、どういう話を撮るかの前に、どういう感じで映画を見ながらビールを飲みたいか、という視点で展開を発想しても娯楽映画の場合はいいかもね。