もう、もう、本当にアーサーの気持ちが痛いほど分かりすぎて(伝わりすぎて)、ひたすらに苦しかった。
いつも階段を登るアーサーの表情は暗くて影があったけど、ジョーカーになって気持ちよさそうにダンスしながら階段を降りていくシーンは涙が止まらなかった。
自分を肯定する方法がこんな形になってしまうのは残念だけど、やっとアーサーがジョーカーのなかに本当の自分を見出して輝いていく様子が、窓からこぼれる光と相まって、これからアーサーの心は希望に向かっていくんだなとすごく嬉しくて幸せな気持ちになった。
何が悪で何が善なのかというのは、この映画を観る上ではわたしにはどうでもよかった。アーサー(もしくはジョーカー)という1人の人間の魂が動く様を見届けて、疲れ切って映画館を出ました。本当に、全力で観て疲れた。いい映画というか、心に残る映画だった。
