噂どおり、辛かった…。
最後のコメディショーの長台詞。
あれだけで聞いたら陳腐にも思えそうな言葉を、それまでの重なりに重なったジョーカーの不幸によって、観客は深く共感せざるえない。
それだけ徹底的に、理不尽さを描いたのが、この映画がいま話題になっている所以なのかな。
日常の人間の些細ないやなところを、少しずつ思い出すから、見ていてこんなに辛いのだろう。
実際、虐げられる立場になると、そこから転げ落ちるように、理不尽な仕打ちを受け続けることになるんだろうな、という気がする。
そんな人が、世界にはたくさんいそうだ。
そう考えると、この映画は、一層重くのしかかる。