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十二人の死にたい子どもたちのni9neのレビュー・感想・評価

1.5
いろいろ酷いです。よくこれを宣伝しようと思ったなと感心します。いや、宣伝班もそれに気づいてか半ば詐欺まがいの宣伝文句だったか。

よく言われていることですが、原作をリスペクトする=原作を再現した映画を作るではありません。そもそも映画という限られた時間の枠の中で描かなければいけないものに原作という膨大な情報量を孕んだものを投影することは不可能です。

漫画原作の映画を作るときは監督の方は要素の取捨選択をよく考えてください。監督自身が原作を読んで魅力を感じた部分を最大限に表現すればいいんです。その上での改変は然るべきもの。そういう努力をしないで映画のダメさを原作の責任になすりつけるような作り方はあまりに酷い。

この映画をみて「ストーリー酷いな」と思った人は多くいるでしょう。これがこの映画の1番にくいところ。この映画は原作の1番不自然なプロットを嫌に強調しているのではないかとすら思わせます。映画が原作の魅力を伝える代わりに欠点にスポットを当てている。この映画の監督は原作が嫌いなのでしょうか?その上で作品を作るよう強要されたとか?それなら全てが納得いきますね。
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