見終わったあとに
あらすじを確認すると
めちゃくちゃ馬鹿馬鹿しいのでおすすめ。
所々で面白そうな展開が期待できるし、
期待の若手役者陣総出演。
賛否両論あるけれど
前衛的な今の時代に在るべき、
という感じの匂いをバンバンさせてる作品ですが…。
新田真剣佑ってこんな大根でしたっけ?
彼のみならず大根畑。
杉咲花、北村匠海は登場時がメタくそに下手で、変に焦ってない?と気になっていたが
実は伏線になってて
後に明らかになる彼らの行動から来る焦りや緊張が演技に加わってると理解出来ました。
現に安楽死する室内に入って以降は普通に上手かったし
この二人だけ浮いてて逆に笑った。
吃音が下手で気分が悪くなるし、
12人目が明らかにキーマンになのに種明かしが弱い。
全員もれなく死にたそうじゃない。
死にたい理由の強弱は個人差もあるし、
些細なことでも理由になる、
という現代の捉え方はすごくいいと思うのですが、
それぞれの「理由」で
どうしても死にたくて悩み抜いた末に
あの場にたどり着いた、という死への固執感が全く伝わってこなかったです。
「俺の話し方、聞き取りづらいでしょ」って
自分から言える人は克服できてるでしょう?
「義父?の周りには殺しをなんとも思わないやつが~」っていうのも現実味がないし…。
それぞれの死にたい意思が弱く見えるが故に、
ラストの挙手のシーンで「生」を選ぶ理由も逆説的に弱くなっている気がします。
死にたい理由も生きたい理由も弱くて
優柔不断なだけに見えてしまいました。
そういう人が一人いても面白いと思うのですが、
ほとんどがそう見えてしまう有り様。
黒島結菜の泣きの葛藤も上手いはずなんですが、
それまでが薄すぎて
何を迷っているのか全く分からない。
そして高杉真宙の立ち位置もよくわからず
ただの司会者という印象。
死にたい理由ありましたか?
12人全員に焦点をあてながら、
地味な推理シーンを延々とやって
12通りの共感を得ようとするのは
無謀だし時間がかかりすぎる。
挑戦的な作品ですが、
面白い の壁は乗り越えられなかったという印象です。