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いつか家族にのpandaのネタバレレビュー・内容・結末

いつか家族に(2014年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作は中国の『血を売る男』らしい。

邦題を『肉まん』としてもいいくらい、肝心の場面で肉まんが出てくる。
肉まんを作って食べたくなる。しばらくは、肉まんを見たらこの映画を思い出すだろう。

きっと、好きな人はとても好きな種類の映画。(夫は5点満点と言い切るお気に入り映画)私としては、途中で2回ほど見るのをやめたくなった。何も知らずに見ると次々予想を裏切られる展開とも言える。

サムグァン(ハ・ジョンウ)は、オンナン(ハ・ジウォンさん)に一目惚れして結婚。11年後には3人の息子がいて幸せに暮らしていたが、ある時長男が、自分の息子でないことがわかる。

以下ネタバレーーーー
ここまでは、コメディ路線だったのに、一転してサムグァンが息子をのけものにするようになる。『自分の子ではないからおじさんと言え、でも人前ではお父さんと呼べ』から始まり、画面に向かって、もうやめてあげて!と何度も言ってしまうくらいにいじめがひどい。まずここで、見るのをやめたくなった。子供に罪はなく、サムグァンのショックもわかるけれどあまりにも残酷。そのたびに優しくかばう母親を、ハ・ジウォンさんが演じている。その姿が、やっぱり年齢重ねただけのことはあるな、と思わされた。

しかし、まあ、この父親、ろくに働いてなさそうで、お金に困ると血を売りにいく。それが話が進んで、あることをきっかけにやはり自分の子供として愛おしく感じるようになる。が、その直後、長男の病気の治療費のために大金が必要になる。血を売るには3ヶ月は最低あけないといけないのに、大金を作るために違う病院を次々回っては、血を売り、もう、だんだん青白い顔になってよろよろしていくわけ。もう見てられない状況と、切ない音楽の相乗効果で、もうやめときなさい!死ぬよ!!と、画面に向かって言う私。こういう映画は、見るのが耐えられなくなるから、好きになれません。ということで2回目の見るのやめたくなったのがこのあたり。

韓国映画というイメージから、見ながら、実は長男は本当は自分の息子だったとか?誰か死ぬんじゃないか?長男か父親が死ぬのか?やめてよー、と、考えながら結局見続けてしまい、最後に母親まで腎臓を売ったことがわかると、これはまさかの母親が死ぬとか?と、考えてしまいましたが、大丈夫でした。

最後だけは、本当に良かった。ハッピーエンドで最後まで見てよかったと思った。

でも、この映画はもう二度と見ないと思います。怒ったり、泣かされたり大変だった。(好みの問題です)



★記憶に残った場面を。
一家で並んで寝ている時、子どもたちが、お腹空いた、と言い出します。父親が、じゃあ、今から肉まん(父親は肉まんが大好きで何かというと肉まんが出てくる)食べるぞと言って、次男と三男に話して聞かせます。「まず肉を小さく切って…」と作るところから実演中継的に話して、空想のその肉まんを想像の中で食べさせる場面です。母親も長男に自分の大好きな料理、フナの煮付けだったか、を話して聞かせます。
最後の場面にこのシーンを思い出し、ぐっときます。

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ハ・ジウォンさん見たさに夫が借りてきたことに便乗して視聴。全く変わらない若さのハ・ジウォンさんに驚き。
こんな、長いレビュー書くくらいなので、心には残ったということかな。
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【追記】
翌々日、やっぱり作りたくなって、肉まんを作りました。肉まんを皮から作ったのは、初めて。生地をこねて寝かして、一個分ずつお団子にして、薄く延ばして具を入れて、蒸し器で…とっても美味しかったです。
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