信じて、祈って、愛してきた。だが、その先で目にしたのは、俗世に溺れた卑劣な牧師、異常な性癖の殺人鬼夫婦、汚職まみれの保安官。終始重苦しい空気が漂い、善人はほとんと登場しない。
信仰とは? 愛とは?
引き継がれた暴力の連鎖から逃れることのできぬ暗黒の世界。
戦後まもないオハイオ州南部の田舎町。病気の母親を亡くし、父親も妻のあとを追って自殺した後、祖母のもとに引き取られたアーヴィン(トム・ホランド)は、義妹レノラとともに育つ。狂信的だった亡父にまつわるトラウマを抱えながらも、愛する家族を護ろうともがくアーヴィンだったが……。
宗教に縛られ、全員が親戚のような狭い村社会で、負の連鎖を断ち切り、ひとり善く生きようとするアーヴィン。だが彼の手に亡き父親が戦地から持ち帰った1丁のルガーが手に渡された時、運命の歯車が狂い始める。
1960年代のアメリカの田舎町という時代と場所がこの物語の異様な雰囲気にマッチしている。この世の悪を全て詰め込んだ、地獄の様な村社会から抜け出そうとヒッチハイクで新しい街に向かう途中でアーヴィンはある考えを思い浮かべる。
だが私には、それは父親が経験した別の地獄への入り口としか思えなかった。悪魔はいつもそこにいるのだ🫵
〈妄想気味の余談ですが〉
◆まさかこんな田舎の教会で
スパイダーマンvsバットマン
の番外編が見られるとは😅
◆ラストでヒッチハイクしたアーヴィンは〝警察〟と〝呪いの連鎖〟から逃げるように街を出ます。
生まれ変わるため、彼は父と同じ様に戦争に志願することを匂わせます。だが、戦地はベトナム🇻🇳。場所や環境を変えても彼が悪魔から逃れることはできない様な気がします😢
彼の地獄めぐりの運命を遡るとルガー銃→戦争🪖→父親→宗教への依存とたどり着いてしまいます。彼が救われる場所はあるのでしょうか。