ゆうか

すずめの唄のゆうかのネタバレレビュー・内容・結末

すずめの唄(2008年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

イラン映画。
ダチョウの養鶏場?で働いていた主人公の男性は、ダチョウをうっかり逃してしまったことで頸になり、娘に補聴器を買ってやるために、都会でタクシー業を始めることになる。
ドライバーとして働き、都会の色々な人とやり取りをするうちに、お金に執着し始め、ゆとりのないケチになっていく。
都会から持ち帰った廃材の山を庭で漁っている際に大怪我をしたことで、しばらく働けなくなった主人公は無力感に苛まされるが、その間に「何もできない」と思っていた息子は、立派に働いてお金を稼ぎ、娘も「補聴器は治った」と嘘をついて気遣ってくれる。
働く姿を見て、息子を見直す主人公。
息子は息子で、働いて念願の金魚をたくさん手に入れたのも束の間、大半を失ってしまうが、1匹だけがその手に残る。
冒頭で逃げていたダチョウが戻り、大喜びする養鶏場の元仲間とは別でどこか寂しげな主人公。
ダチョウを見つめたままのシーンで、終幕。

主人公が職を変わることで、価値観を変えていくが、怪我したことで色々と気づき、最終的には元に戻りたいって話、でしょうか。
イランの都会と田舎の対比も印象的。

何より、金魚可哀想!と思った。
ゆうか

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