さすらいの旅人

狙撃のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

狙撃(1968年製作の映画)
3.7
●ニューギニアの太陽の下であなたと一つになる…
【CATV/日本映画専門ch/放送録画視聴/シネスコサイズ】

加山雄三の生誕祭で放送されたハードボイルドアクション映画。
当時「若大将シリーズ」も製作されていたがそのイメージを一新した作品。「東宝ニューアクション」と名付けられたが、その後数本製作されたようだ。

共演が日活の浅丘ルリ子。彼女のエキゾチックなモデル役が、この映画の雰囲気にピッタリで良かった。寡黙でプロ意識の高いスナイパー役の加山との絡みも、ロマンテックかつ官能的で見応えがあった。狙撃シーンはスリリングで、望遠レンズを駆使した映像はリアルでいい。音楽はジャズやスキャット中心で今までの邦画にはないモダンな感じがした。上映時間86分だがテンポ良く観られた。

あと、マニアの方垂涎のスポーツカーが登場する。それはトヨタ2000GTだ。これは予想外で私としては「007は二度死ぬ」でボンドが乗り回したのを見た以来だ。しかも、加山の足替わりの車なのでふんだんに見られるのが嬉しい。この車を見るだけでも価値のある希少な映画と言えるかも知れない。