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プライベート・ウォーの一人旅のレビュー・感想・評価

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)
5.0
マシュー・ハイネマン監督作。

実在の戦争ジャーナリスト:メリー・コルヴィンの半生を描いた伝記ドラマ。

マリー・ブレナーが2012年に「ヴァニティ・フェア」に発表した「Marie Colvin’s Private War」の映画化で、2012年にシリアで56歳で殉職したアメリカ人女性ジャーナリスト:メリー・コルヴィン(1956-2012)の半生を描いた“戦場+伝記ドラマ”の力作で、ロザムンド・パイクが不屈の魂で戦場を駆けるヒロインを熱演しています。

2001年にスリランカ内戦の取材中に左眼を失明し、重いPTSDに苛まれながらも、その後イラクやアフガニスタン、リビアへと渡って戦場の悲惨な現実を世に伝え続け、そして2012年に内戦中の中東シリアで戦闘に巻き込まれ命を落としたメリー・コルヴィンの半生を事実を基に描いていく作品で、武器を持たずに転戦し続けるコルヴィンの不屈のジャーナリズムが全編を貫いています。

女性でありながら戦場の最前線を駆け巡ったコルヴィンの孤高の生き様が、一般市民を容赦なく巻き込む戦争の絶対悪を糾弾していくと同時に、各地で起こっている戦争や紛争の真実を世界の人々に伝える―プロフェッショナルな戦争ジャーナリストとしての使命と矜持に圧倒される力作であります。

主演のロザムンド・パイクが魅せる迫真の演技にも拍手喝采で、耐え難い記憶のフラッシュバックといった深刻なPTSDに向き合いながらも、戦争の被害者である女性や子供達に寄り添い続ける不屈のヒロインを熱演しています。
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