ワンコ

プライベート・ウォーのワンコのレビュー・感想・評価

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)
4.8
【見えない目の見通すもの】

「戦ってる人間の真実が曖昧な時、記者が伝えなくてはならない」

きっと、これが戦場記者の信念なのだろう。

「痛みを伴うのは常に人間の方で、政府は痛みなど感じないのだから」

この言葉にも強い信念を感じる。

「君が信念を失ったら、僕たちはどこに希望を見出せば良いのか」

この後、メリーは、アイパッチを外す。

彼女の見えなくなった目は、実は、戦争の背景にある暗い真実を見通していたのではないか。

いや、人間の争いの醜い部分を見通していたのではないか。

いや、本当は、争いの無い、未来を見ていたのだと強く信じたい。

動画で、稲田朋美が、日本会議の面前で、日本人は自ら血を流すべきと主張する演説を見たことがある。
この人や改憲を主張する人達の本質は、これだ。

そのくせ、こうした輩を支持する連中は、戦場記者の安田さんのシリアでの拘束について批判を展開する。
きっと、真実を知られたくないからだ。

血を流したければ、自分自身で行けば良い。
誰も止めやしない。
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