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ティム・バートンのコープスブライドのERIのレビュー・感想・評価

3.6
ティムの久しぶりのアニメーション・ムービー。パペットを使って、人形にお芝居をさせるというもの。とっても気の長い作業。「チャーリーとチョコレート工場」と同時進行で作っていたなんて、ティムはどんなけ仕事をするねん・・すごすぎ。そりゃぁ頭の中めちゃめちゃにもなるよ。

そんなこと忘れさせちゃうぐらい、よく出来た映画なのです。予告を観ている時は、ビクトリアと婚約してるのに、死体の花嫁のがいっぱい出てくるし。誰がメインなの?て思ってたんやけど、映画を観たら謎が解けました。とっても素敵なお話やったよ。

出てくるパペットたちは、どれもこれもシュールでキュート。「ナイト・メア・ビフョー・クリスマス」が大好きな人には、たまらないと思う。1分作るのに1日かかると言われている微妙な動きも、とっても可愛いねん。CGが主流な中、手作りの温かさにこだわって作ったティムの気持ちが見事にくみ取られた仕上がりやった。

ビクターとビクトリア。その、それぞれのパパとママは両極端な二組の夫婦です。ビクター一家は、成金なのでお金持ちやけど品がない魚の缶詰で儲けた夫婦。一方、ビクトリアのママとパパはお金はまったくなくなってしまった貴族の夫婦。ビクトリアのママは黒柳徹子もびっくりなボンバーなヘアスタイルやけど、それが気になって気になって。

不本意ながらも、お金が全くないからビクトリアを成金のビクター一家に嫁がせようてのが、そもそもの始まり。だけど2人は会ったこともない。ビクトリアはとても優しい女の子。ビクターは小心者な男の子。ピアノがとっても上手なのです。結婚式の前日、リハーサルの為に訪れた先、ピアノが置いてあってそれをビクターが弾いている所に、ビクトリアがやってくる。そこで2人は恋に落ちるのです。ピアノを弾くシーン、とっても良かったです♪言葉以上に伝わる何かがあるんです。

彼女を思う余り、何をやってもうまくいかないビクターは、結婚式の練習を一人でやろうと、森へとさまよう。そこで、ハプニングが起きてしまって、死者の世界へと導かれてしまうの。最後の最後、色んなことが繋がってくるんやけど、昼メロもびっくりな三角関係、四角関係が繰り広げられます。

コープス・ブライドもけなげで一途で可愛いねん。腕もとれるし、足も取れるし、目も取れちゃうけど、しっかり乙女。その仲良しのウジくんもいい味出してます。

シーン、シーンがとっても良くて、可愛いの。笑えるし。細かいし。音楽も凄い、いい!!さすがティムご指名のダニー・エルフマン。サントラ欲しくなるぐらい、好き。

そして。ビクターの声をしてるジョニー・デップ。もう可愛いし、ぴったりでした。ちょっとシャイで勇気のないビクターを声だけでしっかり表現していて、さすがです。声だけで、こんなにも胸がキュンてするのかっていうぐらい、終始ニヤニヤしちゃいました。死者の国での脇役たちも、笑わせてくれます。
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