ニカイドウ

ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士[完全版]のニカイドウのレビュー・感想・評価

4.0
ドラゴン・タトゥーの女は序章でしかなかった。
全てはこの3に集約する。ミレニアムというよりリスベット・サーガと呼ぶべき。
ドラゴン・タトゥーでは、別事件をメインに押し出して、リスベットの生きる世界を視聴者に観せる。事件は完結するので、単体でも充分楽しめる。
けど、リスベットの物語が始まるのはそこからなんよな。
2ではリスべットを創り上げた始まりの因縁が描かれ、3ではリスベットを救うために動き出す!
リスベット・サーガなんで、2の少女買春の追求が中途半端なんは仕方ない。要は「女性を憎む男達」…というよりも「リスベットを憎む男達」に対して嫌悪感を抱かせる為の下地。
そこを追求して欲しい人は少女買春をテーマとした映画を観るべきって事なんやと思う。
これはフィクションであり、フィクション故に世の女性の不幸を一身に背負わされるリスベット。彼女が可哀想で、リスベットを傷付ける男達に怒りと嫌悪感を覚えると共に、自分にはそんな部分はないか?と自問自答させる。
男はとにかく観といた方が良い。
自分が嫌なヤツになってないか確認するためにも。
ただね、リスベットの性格はかなりこじれてしまってるし、ミカエルも1の時よりは見直した部分はあるけど…なんよなぁ。
全作観ると、そこもミレニアムの面白さやって思えるくらいにはリスベットもミカエルも他のキャラ達も好きになってるねんけどな。
リスベットが2のラストで頭を撃たれたから病院におるんやけど、担当の先生が1番羽山秋人に近かったかもな。
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