そーた

ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREYのそーたのレビュー・感想・評価

3.9
自粛、自粛、自粛

とんでもない世界になってしまいました。
多くは語りませんが、時期を察すればようわかることでしょう、、、

自粛だなんだって、元の世界をもはや忘れてしまいました。

おぼろげな、記憶を辿ってみれば、
そんな世界になりかけのタイミングで、久々にスカッとできた作品。

むしろ、いまこの状況下だからこそ、
もう一度観たい。

誰の評価とかじゃなくて、
「I am I」的なぶっ飛びっぷりが、
昨今の閉塞感にこそちょうどいい。

ハーレー・クインことハーリーン・クインゼルのわが道。

ぶっ飛んでるとはこういうことなのかと、奇妙な感慨深さをぜひ噛みしめよう。

まぁ、いろいろと思うことはあります。

スーサイドスクワッドがもっともっとヒットしていればな、とか。
マーベルくらいDCにも映画作りにおけるマーケティングセンスがあればな、とか。

ま、言い出したら切りがありません。

でも、誰がなんと言おうが、
ハーレー・クインは、
いや、マーゴット・ロビーは、
いや、ハーレー・ロビー、
いや、マーゴット・クイン、、、

もう、どっちがどっちだか分からなくなるくらい、
このキャラはアメコミ映画の逸材だということです。

ポップな調子にデットプールっぽさを見いだそうが、
唯一無二な女子の痛快さにワンダーウーマンを重ねようが、
突き抜けたモラルハザードがタランティーノやフィンチャーを彷彿とさせようが、
そんなもんはただの上澄みです。

あらゆる評論に蹴りを喰らわす無茶苦茶なものが彼女には備わっています。

わたしはわたし。

ハーレー・クインの強烈なビジュアルはその宣言のアイコンなのであって、
それ以上に中身の異常さが、
でも正常に機能しているという、
危ういその矛盾。

彼女の行動原理を支える清い異常さこそが、覆らないアイデンティティー。

こんな世界だからこそ。
有事に覆われた平時だからこそ。

悪しき異常ではなく、
正しき異常を。

わたしはわたしだ!!

でも、中指おったてて、
ステイホーム決め込むったってね。

いやいや、ステイ自分。
頑張りましょう。
そーた

そーた