ブラッド・ピット主演で、太陽系の遥か彼方で消息不明となった父親を捜しに旅立つ宇宙飛行士の姿を描いたSF大作。
地球外生命体の探求に人生をささげ、宇宙で活躍する父の姿を見て育ったロイは、自身も宇宙で働く仕事を選ぶ。しかし、その父は地球外生命体の探索に旅立ってから16年後、地球から43億キロ離れた海王星付近で消息を絶ってしまう。時が流れ、エリート宇宙飛行士として活躍するロイに、軍上層部から「君の父親は生きている」という驚くべき事実がもたらされる。さらに、父が進めていた「リマ計画」が、太陽系を滅ぼしかねない危険なものであることがわかり、ロイは軍の依頼を受けて父を捜しに宇宙へと旅立つが……。
人智を超えるものは宇宙
天才すぎると孤独を感じるとか限界の域に達したものはその先を欲するとかよく耳にしますが、それをまさに体現したパッパと同じような境遇に陥ったボク。孤独故に他生命体を希求するパッパ、最初から孤独なのにどうしてそれを追い求めるのか訳の分からないボク。
広大で無限に広がる宇宙を舞台に繰り広げられる世界観の中で、実際に述べられているのは自分との葛藤のみ。嫌いじゃないです。
よく分からん戦闘シーンや、謎の実験体といった小ネタはどこまで行っても人間は自分本位といった暗喩、で、「宇宙空間も地球も変わらないのに、どうして父親は別の生命体を探し求めるのだろうか」というロイの疑問を強調するためのシークエンスだと捉えた(自己完結)。
あとこういうタイプの作品は舞台装置の辻褄を帳尻合わせようとすると無理が出るのは百も承知の上で観るべき。
死にたい時に観ると心が落ち着くし大きいスクリーンで無音を楽しみたい。
トミー・リー・ジョーンズはBOSS。
