雨宮はな

アナベル 死霊博物館の雨宮はなのレビュー・感想・評価

アナベル 死霊博物館(2019年製作の映画)
2.0
「そりゃあそうなるよなあ」しかない、大人の認識の甘さにより起こる悲劇。
主人公である少女が両親、ベビーシッターとその友人からただ加害されるだけの作品。

このシリーズはしっかり怖いから好きだったのだけど、今回は邦題にあるとおりただの「博物館」だった。
怖いとされるものが順番に出てくるだけなので、驚かされるだけで全く怖くない。
なんなら、助けを求められないとわかったタイミングで「だろうなあ、あっはっは」と笑ってしまえるレベル。
造形が美しいのでむしろ心霊現象が始まるとワクワクするし、もっとよく見ていたいと思えた。

自分たちの職業やその影響を深く考えずに子供をつくる夫婦の認識の甘さがそもそもの悲劇の発端。
ただ、この事件を引き起こしたいちばんの原因は脳みそゆるふわシッターで、彼女に責任が追及されないことが不思議でしかたない。
「おとうさんに会いたかったの」でおバカちゃんが許されるどころかフォローまでされて、対処が甘々すぎて謎。

主人公である娘さんがただただ可哀そうで、今後も被害者の立場が確定していることがわかって苦しい。
今後はぜひシッターを別のに替えて、両親も信じず、成長後は縁を切ってオカルトから離れてゆったりと生きて欲しいと願う。
雨宮はな

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