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虐待の証明/ミス・ペクのFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

虐待の証明/ミス・ペク(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

韓国で実際に起きた児童虐待事件を基に製作された、イ・ジウォン監督による社会派サスペンス作品である本作は、とある夜の寒空の下で一人身を抱えて震えていた、父親と内縁の妻から虐待を受けていた少女・ジウンと出会い、かつての自分の姿を彼女に映し出したことで過去のトラウマと向き合い苦悩し葛藤しながらもジウンを救おうと奔走する、母親から受けた虐待によって心に深い傷を負い、強姦事件に巻き込まれた性的暴行の被害者でありながら犯人の父親が権力者で、自身も両親のいない施設育ちの弱者であることで逆に刑に服すこととなり出所後も荒んだ生活を続けていたペク・サンアの姿を追ったものとなっているのだが、"児童虐待"が題材となっている作品とのことである程度の心構えを持って視聴に望んだものの、映し出されるものは想像以上に重々しく、虐待シーンの血生臭さがやたらと印象的で居たたまれない気持ちにさせられましたし、主軸の物語と交錯させながら映し出されるペク・サンアと母親によるエピソードもまた胸にくるものがあり、とにかく観ているのが酷く辛かったですね。これが実話ベースであることもまた考えもので、主演を務めたハン・ジミンの演技もとても良かったですし、ジウンを演じたキム・シアの大人顔負けの演技も高評価。本作の唯一の救いであるラストシーンも目に強く残りましたし、観る価値は大いにありました。
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